「営業電話撃退作戦、最強の一手は意外と地味だった」

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最近、本当に営業電話が多い。

作業に集中している時に限って電話が鳴る。慌てて受話器を取ると、

「お世話になります。○○会社の△△です。代表者様はいらっしゃいますか?」

……はい、来ました。

その瞬間、頭の中では「営業なら二度とかけてくるな!」と叫んでいるのだが、さすがに大人なので口には出さない。

とはいえ、固定電話を止めるわけにもいかない。お客様や取引先からの大切な連絡もある。営業電話だけを綺麗さっぱり消し去る魔法はないものかと考えていた。

そんな時、ネットを見ていると「AI電話代行」や「自動応答サービス」の広告が次々と表示される。

便利そうではある。しかし、お客様が電話をかけてきた時に機械音声が対応するのも少々味気ない。それに毎月の利用料金もなかなかのものだ。

私の工房では、創業以来ずっと私自身が最初に電話を取ってきた。個人事業から始まり、小さな会社になった今でもその習慣は変わらない。

大企業なら受付があって、部署があって、担当者がいる。しかし零細企業では、社長が電話番を兼任しているケースも珍しくないだろう。

そこで考えた。

名付けて――

「営業電話撃退作戦」

作戦内容は意外とシンプル。

私が最初に電話へ出るのをやめたのだ。

事務所には女性社員が二人いる。ネット担当と縫製担当だ。ネット担当は少し耳が遠いため電話対応が苦手。そこで縫製担当の社員さんには申し訳ないが、まず電話を取ってもらうことにした。

そして用件を確認し、本当に必要な電話だけを私へ取り次ぐ。

営業電話だった場合は、

「ホームページにお問い合わせフォームがございますので、そちらから内容をお送りください。」

と案内してもらうことにした。

さて、その結果は――

驚くことに、営業メールは一通も届かない。

考えてみれば当然だ。

営業電話をかける人たちは、次から次へと電話をかけて「当たり」を探している。わざわざメールを書いて送るより、電話で勢いよく話した方が効率がいいのだろう。

しかしメールになると、受け取る側は冷静に内容を判断できる。

つまり営業側にとっては、かなり分が悪い。

こうして私は、くだらない営業電話に作業を中断されることなく、本来の仕事に集中できるようになった。

もし営業電話に悩まされている小さな会社の経営者がいたら、一度試してみる価値はあるかもしれない。

少なくとも私は、受話器を握りしめながら血圧を上げる回数が激減したのだから。

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