ルーツを訪ねて(5)~沖縄上陸。そして50歳にして突然“妹”が現れる~

ルーツ探し

沖縄上陸。そして50歳にして突然“妹”が現れる

翌年2月。

ついに次男坊シンラを連れて、沖縄へ。

今回の“男旅”は、ただの旅行ではありません。

テーマは――

「自分は、どこから来たのか」

50歳のおっさんが、自分探しをしているのである。

しかも同行者は10歳男子。

なかなか情報量の多い旅です。


空港に着くと、叔父・康政さんの息子さん、康彰さんが迎えに来てくれていました。

初対面。

でも不思議と、“初めまして感”が薄い。

顔なのか、空気なのか、血なのか。

こういう感覚って、本当にあるんですね。

ただ、少し残念な知らせがありました。

昨年、ようやく連絡が取れた時には元気だった叔父さんですが、今は体調を崩して入院中とのこと。

空港から、そのまま病院へ向かいました。


病室で、初めて叔父・康政さんと対面。

父の子どもの頃の話。
戦後の沖縄の話。
そして、本土へ渡って行った父のこと。

私の知らなかった“父の人生”を、少しずつ聞かせてもらいました。

これまで、父という存在は“空白”でした。

でもその空白に、少しずつ輪郭ができていく。

不思議な感覚でした。

もっと話を聞きたい。

でも、相手は病気療養中。

長居はできません。

“ようやく辿り着いた”のに、時間は限られている。

なんだか人生そのものみたいです。


私の父 高江康吉

病院を出た後、康彰さんがいろいろ案内してくれました。

昔、高江洲家があった場所。

親族ゆかりの土地。

それまで頭の中でぼんやりしていた“ルーツ”が、急に現実の景色として立ち上がってきます。

「ああ、自分はここに繋がっていたんだなぁ」

そんな感覚でした。


翌日は、沖縄の親戚一同が集まって懇親会。

ところが――

男旅の主役・シンラ、完全に退屈。

そりゃそうです。

見たこともない親戚たちに囲まれ、

「大きくなったねぇ〜」
「誰に似てるかなぁ〜」

と話しかけられても、10歳男子には難易度が高い。

完全に、

“親父のルーツ探しイベント”

になっております。

これはまずい。

ということで翌日からは、ちゃんと“少年サービス”を実施。

美ら海水族館のある沖縄北部のリゾートホテルへ。

やっぱり子どもには、

親戚会よりジンベエザメ。

これに尽きます。


そして沖縄最終日。

空港まで康彰さんが見送りに来てくれました。

お礼を言いながら別れ際――

康彰さんが、何気なく一言。

「結華ちゃんには連絡取った?」

……はい?

「結華ちゃん?」

誰ですか、それ。

すると康彰さん、逆に戸惑った顔。

「妹の結華ちゃんだよ」

……妹?

え?

妹???

50年間、生きてきて。

父親のルーツ探しをして。

沖縄まで来て。

最後の最後で、

「実は妹がいます」

という超大型新情報が投下されたのです。

いやいやいやいや。

情報量!!

どうやら私は、自分が思っていたより、ずっと“大家族物語”の主人公だったらしい。

こうして“ルーツ探しの旅”は、思いもよらぬ方向へ進み始めたのでした。

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