自分のルーツを探す旅を続けてきましたが、気がつけば家系図どころか、意識は数千年前の古代日本へ飛んでいました。
まさか先祖探しをしていて、縄文時代まで遡ることになるとは思ってもいませんでした。
琉球の血とアイヌの縁
今回の旅では、琉球民族の血を引く私が、思いがけずアイヌ民族の方々や文化に助けられる場面がありました。
最初は偶然だと思っていました。
でも、だんだんと
「これは本当に偶然なのだろうか?」
と思うようになったのです。
アイヌの人々と琉球の人々には、どこか共通する雰囲気があります。
顔立ちの彫の深さ。
毛深さ。
そして民芸品の色使いやデザイン。
もちろん地域も歴史も違いますが、不思議と親しみを感じるのです。
調べてみると…
気になって調べてみると、興味深い話に出会いました。
現在の研究では、アイヌ民族も琉球民族も、日本列島に広く暮らしていた縄文人の遺伝的・文化的特徴を色濃く受け継いでいると考えられているそうです。
つまり遠い昔、日本列島には両者の祖先にあたる人々が広く暮らしていて、その後、北と南へ分かれていった可能性があるというのです。
なるほど。
だからどこか似た空気を感じるのかもしれません。
神話を読むと妄想が始まる
こうなると歴史好きの悪い癖が出てきます。
『日本書紀』には、神武天皇の東征の際に「金鵄(きんし)」が現れ、そのまばゆい光で敵をくらませ勝利へ導いたという有名な話があります。
もちろん神話です。
しかし私はふと思うのです。
「金鵄とは、本当に金色の鳥だったのだろうか?」
もしかすると、
“金属文化”の象徴ではなかったのか?
と。
金属の武器を持ち、馬を操る新しい文化が大陸からやって来た。
その圧倒的な力の前に、もともと日本列島に暮らしていた人々は北へ、あるいは南へ移動していった。
そして北に向かった人々がアイヌ民族へ、南へ向かった人々が琉球民族へつながっていった――。
そんな壮大な物語をつい想像してしまうのです。
もちろん、これは歴史学ではなく私個人のロマンです。(笑)

ルーツ探しの終着駅
自分の家系を調べ始めた時は、
「せいぜい曽祖父さんくらいまで分かれば面白いな」
と思っていました。
ところが気が付けば、
祖父母から始まり、
曾祖父母へ、
さらにその先へ、
そして最後は縄文時代へ。
ずいぶん遠くまで旅をしてしまいました。
バトンは次の世代へ
これで「ルーツを訪ねて」シリーズは、一応ここで一区切りにしたいと思います。
とはいえ、ルーツ探しに終わりはありません。
私が見つけられなかった続きを、いつの日か息子たちが調べるかもしれません。
あるいは孫たちが、
「じいちゃん、こんなの見つけたよ!」
と、新しい発見をしてくれるかもしれません。
ルーツとは、過去を探す旅であると同時に、未来へ渡すバトンなのだと思います。
さて、私の旅はいったんここで終点。
でも、その先の列車は、きっと誰かが乗り継いでくれるでしょう。


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