うどん祭りと、7年経っても変わらない男

工房

工房では朝から夕方まで、いつもFM福岡が流れています。

作業中に無音だと、なんだか息が詰まってしまうのです。

かといってテレビをつけると、ついつい画面に見入ってしまい、手が止まる。

その点、ラジオはちょうど良い。

聞いているような、聞いていないような。

受け流しながら仕事ができるので、竹を削る音と一緒に、毎日工房に流れています。

そんなFM福岡で、この頃やたらと耳に入ってくるのが、

「うどんウエスト 初夏のうどん祭り開催中!」

というフレーズです。

毎年、FM福岡の人気パーソナリティー・ナカジーとウエストがコラボして期間限定メニューを出しているのですが、これがまた実に美味しそう。

毎日聞かされていると、

「これはもう食べに行くしかないだろう」

となるのが人情です。

ということで、新弟子3人と古弟子のテツヤを連れて、ウエスト宇佐店へ行ってきました。

工房から車で約40分。

ちょっとした遠足です。

今年の目玉メニューは二つ。

ひとつは、

「ナカジー贅沢さっぱりうどん」

エビ天が2尾。

さらにナスとカボチャの天ぷら。

黒酢をブレンドした特製だしに、水菜と人参のサラダ、そしてタルタルソースまで乗った豪華版です。

もうひとつは、

「ニュー博多うどん細麺スペシャル」

チャーシュー、きくらげ、ごま、そして巨大な紅しょうがのかき揚げ。

名前からして強そうです。

さて、どちらにするか・・・。

みんなで散々悩んだ結果、

全員ナカジーうどん。

誰一人として冒険しませんでした。

実際に運ばれてきたうどんは想像以上のボリューム。

「さっぱり」と書いてあるのに、しっかり満腹になります。

でも黒酢の効いた出汁が爽やかで、最後まで美味しくいただけました。

工房では普段、どうしても仕事の話が中心になります。

師匠と弟子という立場ですから当然です。

しかし、こうして一緒に食事へ出ると、不思議と仕事以外の話も出てきます。

趣味の話。

家族の話。

将来の話。

たまにはこういう時間も大切だなと思います。

帰ってから何気なくスマホの写真を見返していると、面白い写真を発見しました。

2019年。

古弟子のテツヤが入門した頃の写真です。

そこに写っていたのは・・・

なんと同じ「ナカジーうどん祭り」。

どうやら入門した年にも連れて来ていたようです。

写真を見比べてみる。

7年前のテツヤ。

そして現在のテツヤ。

・・・・・・。

変わっていない。

いや、成長していない訳ではないはずです。

仕事はできるようになった。

経験も積んだ。

技術も上がった。

でも写真の中の雰囲気だけは、

驚くほど変わっていない。

7年という歳月の重みを感じるどころか、

「昨日の写真です」

と言われても納得しそうです。

うどん祭りは毎年開催されますが、

テツヤの進化だけは、どうやら期間限定ではないようです。

「7年経っても変わらないのか、変わらずにいてくれるのか。テツヤは工房の七不思議の一つです。」

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