夏のロード、いよいよ開幕です。
今年のトップバッターは、広島の飯田さん。
気が付けば、もう15年以上のお付き合いになります。
当時、毎年8月になると広島三越のイベントへ出店していました。竹バッグや花籠だけでなく、「竹のある暮らし」をもっと身近に感じてもらいたくて、竹のお箸やスプーン、ターナー、杓文字などのテーブル用品も並べていました。
そもそも「箸」という漢字、竹冠に“者”と書きます。
その字の通り、お箸のルーツは竹にあるとも言われています。
軽くて、滑りにくく、そして丈夫。

竹は硬さがあるので、箸先を細く繊細に仕上げることができます。
実際に使うと、「あれ?こんなに違うの?」と驚かれる方も多いのです。

ただ、私はそこで終わりたくなかった。
「どうしたら、もっと喜んでもらえるだろう?」
そんなことを考えて始めたのが、“手彫り名入れ”でした。
デパートでは機械彫りをよく見かけますが、私はその場で手彫り。
下書きなし、一発勝負。
ルーターという専用工具で、お客様のお名前を直接彫り込んでいきます。
毎回、「えっ、今から手で彫るんですか!?」と驚かれます。
たぶん、全国探しても、こんなことしている竹屋はいなかったんじゃないでしょうか(笑)
そんなある日。
広島三越で、一人の恰幅の良い紳士が竹箸をじーっと眺めておられました。
それが、飯田さんです。
興味津々でご自身のお名前を彫ったお箸を購入され、翌日にはまたご来店。
今度は5人分の名前を彫ってほしいとおっしゃる。
そして会期中、何度も何度も足を運んでくださったのです。
理由を聞くと――
最初は「本当に滑らない箸だなぁ」と感心し、
次に「手彫りの名入れ」に心を掴まれたそうです。
しかも飯田さん、かなりの遊び人…いや、“遊び心の達人”でした。
友人との会食で、何も言わずに名入れ箸を並べておく。
最初は誰も気づかない。
ところが、一人が「あれ?」と気づく。
すると隣の人の箸を見る。
そこにも名前がある。
「えっ!?私の名前も入ってる!!」
テーブル中が一気にザワつく。
そんな“仕掛け”を楽しんでおられたのです。
以来、毎年広島三越で再会するのが恒例となり、
気づけば“お客様”を通り越して、大切な友人になっていました。
コロナ禍以降、デパート催事からは離れましたが、
今度は飯田さんが大分の工房まで遊びに来てくださるようになりました。
そして、広島へ行くたびに、
鉄板焼き、焼き鳥、洋食、ホルモン天ぷら……
「広島のうまい店ツアー」に連れて行ってくれるのです。
その中でも、私の一番のお気に入りは鉄板焼きの「春来」。
ピカピカに磨き上げられた鉄板カウンター。
目の前で繰り広げられる職人技。
もう、料理というよりエンターテインメントです。
もちろん、何を食べても抜群に美味しい。


そんな大好きな場所から、
今年の「夏のロード」はスタート。
信頼の友・飯田さんと、
最高の鉄板焼き「春来」。
今年も、良い旅になりそうです。


コメント