「老いては子に従え」 40年間、私は何を手繰っていたのか… 

竹工芸
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ちょっと、誰か私の落ちたウロコ拾ってくれませんか!?(ポロリ)

よく「老いては子に従え」なんて言いますが、私の場合は、もっぱら「老いては弟子に従え」。いや、むしろ「従わせてください、お願いします!」な事件が発生しました。


40年間、私は何を手繰っていたのか…

先日、整理篭の「縁巻き」という作業をしていたんです。

これを篭の穴に何度も何度も通していくわけですが、まあ大変

この作業、なんと4メートルもの長い籐(とう)を使います。

  1. 4メートルの籐の先端を穴に差し込む。
  2. 裏表がひっくり返らないように、先端を口に「あむっ」とくわえて固定する。
  3. そのまま残りの長〜い籐を、えっちらおっちら手繰り寄せる。

しかもこれ、籐が乾いてくるとクルクル丸まってきて、言うことを聞かなくなるんです。

「あ〜もう!手繰りにくいわ!」と格闘していたその時、息子(一応、弟子)がフラッとやってきました。

40年間こうやってきました。

息子:「お父さん、ちょっとそれ貸して」

私:「????(何すんの?)」


息子の「異次元のショートカット」が炸裂

職人歴40年の父が見守る中、息子が何をやったかと言いますと……

穴のすぐ近くで籐を「くいっ」と曲げて、先に通したんです。

で、あとは裏表なんていっっっさい気にすることなく、「するするする〜〜ッ!」と一瞬で通しちゃった。

……え?終わり??(呆然)

ショートカット

聞けばこれ、同期の名村くんがやっていた技なんだとか。

何その「籐のショートカット」!天才か!


職人のプライド、完敗の巻

私はこの40年間、40年前に教わったやり方を一ミリの疑問も持たずに「後生大事に」守り続けてきました。

必死に籐をくわえ、必死に手繰り寄せていた、あの私の40年間は一体何だったのか……(遠い目)。

でもね、こういう新しい風が吹くからモノづくりは面白い!

というわけで、これからは大先輩のプライドをサクッと脱ぎ捨てて、弟子の素晴らしい技を全力でパク…いや、受け継いでいこうと思います。

まさに、「老いては弟子に従え」

いや〜、若いって素晴らしいですね!(負け惜しみじゃないよ!)

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