夏のロード 2026(その11)〜大阪編~

出張

夏のロード最終地、そして経営の師匠「イチローさん」

約2週間にわたる「夏のロード」も、
いよいよ最終地・大阪へ。

旅の締めくくりは、
「政七会」への参加です。

5月頃だったでしょうか、
中川政七商店から案内状が届きました。

「政七会」とは、
中川政七商店が主催する、
全国の作り手や取引先の集まり。

1716年創業。

奈良晒から始まり、
工芸と共に300年以上歩んできた会社です。

そして2007年、
「日本の工芸を元気にする!」

という大きなビジョンを掲げ、
今や全国70店舗近く、
取引先800社以上、
社員600名超、
売上100億円規模へ。

……いやもう、
工芸界の巨艦です。

しかも、
単に「売れました!」という話ではなく、

「100年後に工芸をどう残すのか?」

という視点で動いている。

これは、作り手としても非常に興味深い。

ちょうど私は「夏のロード」で名古屋滞在中。

日程は7月9日。

地理的にも時間的にも、
「これは行けということだな」
と勝手に解釈し(笑)、
参加することにしたのです。

16時から政七会、
その後レセプション、
さらに懇親会。

……つまり、
長い(笑)

しかし、
せっかく大阪まで行くのなら、
どうしても会いたい人物がいました。

その名も――

「イチローさん」。

もちろん、
野球のイチローではありません(笑)

私にとっては、
“経営の師匠”のような存在です。

出会いは十数年前。

突然一本の電話がかかってきました。

「あなたの作品を海外の方に販売したいのですが、一度伺ってもいいですか?」

そして現れたイチローさん。

着物や古着を仕入れ、
海外向けサイトで販売しているという。

海外のお客様から、

「日本の古い物だけでなく、新しい工芸品も欲しい」

という声があり、
日本工芸専門のサイトを立ち上げたいとのことでした。

話してみると、
商売の話以上に、
私は“この人そのもの”に興味を持ってしまった。

男前ではある。

でも、
ぼそぼそ喋る。

少し滑舌も怪しい(笑)

いわゆる“押しの強い成功者タイプ”ではない。

しかし、
裏表がない。

「あ、この人は信用できる」

直感的にそう思ったのです。

その後、
取引を続けながら、
私はどんどん驚かされることになります。

この人、
考え方が凄い。

もともとはデパートのリビング部門勤務。

工芸催事も担当していたそうです。

ところが40歳頃、
突然会社を辞め、
古着ビジネスで独立。

ここで私は聞いてみたのです。

「イチローさん、どうして成功したと思います?」

すると、
実に面白い答えが返ってきました。

イチローさんは京大卒。

英語もできる。

でも、
英語ができる人なんて山ほどいる。

古着業界には、
もっと凄い目利きも山ほどいる。

ネットに詳しい人だって、
オタク級がいくらでもいる。

つまり、
どれ単体でも勝てない。

でも――

「英語ができて、
ネット販売ができて、
古着の知識がある人」

この3つを全部持っている人は、
当時ほとんど居なかった。

だから、
そこを組み合わせて、
オンリーワンになった。

なるほどなぁ……と、
膝を打ちました。

一点突破ではなく、
“掛け算”。

これは、
ものづくりにも通じる考え方です。

その後、
イチローさんは瞬く間に、
年商数億円規模の会社を築き上げました。

しかも、
会社立ち上げ当時の日記が、
『僕が18年勤めた会社を辞めた時、後悔した12のこと』
という本になっています。

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これがまた面白い。

これから起業したい人には、
ぜひ読んでほしい一冊です。

私自身も、
海外販売、
ネット販売、
経営全般……

本当にたくさんのアドバイスをいただきました。

ありがたい存在です。

イチローさんは富田林に住んでおられるので、
今回も時間を作っていただき、
お昼をご一緒することになりました。

ちなみに前回お会いした時は、
ポルシェ・カレラで登場。

いやぁ……
似合う(笑)

さて今回は、
どんな話が飛び出すのか。

経営の話か、
人生論か、
それとも車談義か。

夏のロード最後のランチ、
かなり濃い時間になりそうです。

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