夏のロード 2026(その10)十三駅のバカ!

もんく

十三駅で人生最大の我慢大会!

昨晩は京都で旧友との再会。

「今日は軽く一杯だけな。」

そんな約束は、乾杯から30分でどこかへ消えた。

ビールに酎ハイ、昔話に花が咲き、「もう一軒行く?」なんて言いながら、しっかり飲み倒してしまった。

翌日は大阪で用事があり、阪急京都線で烏丸駅から十三駅へ。

乗ってきたのは特急ではなく準急。

「まあ、急ぐ旅でもないし。」

一番前の車両の最前列に座り、運転席を眺めながら「おっ、これは鉄道ファン気分やなぁ」とご機嫌で景色を楽しんでいた。

……ところがである。

昨夜飲んだビールと酎ハイが、

「ほな、そろそろ出してもらいまひょか。」

と、一斉に仕事を始めた。

「いやいや、まだ早いて!」

心の中で必死にツッコむ。

最初は車窓を眺めて気を紛らわせていたが、そんな作戦が通用する相手ではない。

尿意は待ってくれない。

しかも、どんどん本気を出してくる。

「十三まで、あと10分以上?」

「いやいや、10分て、今の俺には1時間や!」

足を組み替えたり、モジモジしたり、股間を押さえたり…。

周りから見たら、かなり怪しいおじさんだったに違いない。

そして、ようやく十三駅に到着!

「助かったーー!」

……と思ったのも束の間。

トイレの案内表示が見当たらない。

「どこやねん!」

ようやく案内板を発見してホッとしたら、

「えっ? 一度ホームを下りて、宝塚線ホームへ行け?」

「なんでやねん!」

「京都線に降りた人間に、宝塚線まで歩かせるってどういう設計や!」

心の中は完全に漫才状態。

言われるがままにホームを下り、宝塚線ホームへ。

「よし、あと少し!」

……と思ったら、

まだ歩く。

まだ歩く。

まだ歩く。

「トイレ、どこまで逃げるねん!」

ようやく見えてきたと思ったら、ホームの一番端っこ。

「いやいや、ホームのセンターじゃアカンかったん?」

「こんなん、我慢大会の決勝戦やん!」

もう笑うしかない。

「あ〜〜、先っちょから少し漏れた!」

あと1分遅れていたら、私の人生に黒歴史が一つ増えるところだった。

何とか危機を脱し、落ち着いてからGoogleで調べてみた。

すると、

「阪急十三駅の改札外(駅舎内)には一般に利用できる公衆トイレはありません。」

とのこと。

つまり、「改札の外ならあるやろ」と出てしまっていたら、さらに駅周辺を探し回る羽目になっていたらしい。

「あっぶなー!」

危うく第二ラウンドが始まるところだった。

今回の教訓。

酒は楽しく飲もう。

そして、飲んだ翌日は、目的地より先にトイレの場所を確認しよう。

……いや、それより阪急さん。

十三駅のトイレ、もうちょっと近くに作ってくれへん?(笑)

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