あまりにも拍子抜けした診察
意を決して、ついに皮膚科を受診することにしました。
受付を済ませ、待合室の椅子に座っていると、なぜか頭の中では余計なことばかり考えてしまいます。
「若くて可愛い看護師さんだったら、恥ずかしいなぁ……」
とか、
「はい、ズボンを下ろして、お尻を突き出してください」
なんて言われたら、どうしよう……。
そんな妄想を膨らませていると、
「高江さん、高江さん。診察室3番にお入りください」
と呼ばれました。
いよいよです。
ちょっと緊張しながら診察室に入ると、そこにいたのは、ふっくらとした年配の女性。
「女医さんかな?」
「どうされました?」
と聞かれたので、
「お尻にできものができまして……」
「痛いですか?」
「いえ、痛みは全然ありません」
すると、
「では、見てみましょう。診察台の上で、壁の方を向いて横になってください」
とのこと。
言われるまま診察台へ。
タオルを腰のあたりに掛けられ、おもむろにズボンとパンツを下ろされます。
「はい、膝を曲げてください」
言われた通りにすると、自然と身体は「く」の字。
お尻が診察モードになってしまいました。
そして、
「あ~~~、これですね」
と、患部を確認。
「はい、分かりました。では、これから先生が見ますから」
……。
「え~~~~~っ!」
心の中で思わず叫びました。
あなたが先生じゃないんかい!
どうやら私は、先生だと思っていた方に問診と下見をしてもらっていたようです。
つまり、ベテラン看護師さんだったんですね。
その後、本物の先生が登場。
患部をちょこっと診察して、
「はい、もういいですよ」
……。
え?
もう終わり?
あまりにもあっけなく、診察終了です。
先生からは、
「一週間分の飲み薬と塗り薬を出しますので、それで様子を見ましょう。多分、これで大丈夫だと思います。それでも治らない場合は、手術しましょう」
とのこと。
「え~~~~~っ! 手術ですか?」
まさかの「手術」という言葉。
頭の中には、テレビの『ドクターX』で見るような、立派な手術室が浮かびます。

何人もの医師や助手に囲まれて、
「メス!」
なんていう世界を想像してしまいました。
先生が診察室を出たあと、私は看護師さんに恐る恐る聞きました。
「手術って……泊まり込みになりますか?」
すると看護師さん、
「日帰りです」
……あっさり。
さらに、
「この部屋でやります。すぐ帰れますよ」
とのこと。
なんだ。
ずいぶん簡単じゃないですか(笑)。
「はい、分かりました」
と答え、会計を済ませて帰ることにしました。
どうも先生や看護師さんの対応を見ていると、私が思っていたほど大したことではないようです。
きっと病院側からすれば、よくある症状の一つなのでしょう。
それにしても……。
何日も、
「どうしよう?」
「場所が場所だから恥ずかしいなぁ」
「若い看護師さんだったらどうしよう」
などと、あれこれ心配していた自分が、なんだか恥ずかしくなってきました。
実際に行ってみれば、診察はあっという間。
あれだけ悩んでいたのはいったい何だったんでしょう。
病院に行く前が、一番大変だった。
今回の診察で、身をもって学んだことです(笑)。

コメント