竹の調達について(5)〜長竹編・頼れるのは人と経験〜

竹工芸

竹の調達について(5)〜長竹編・頼れるのは人と経験〜

前回は短い竹の油抜きのお話でしたが、今回はいよいよ長い竹編です。

私のところでは、最大で4メートルほどの竹を使います。
そのために、わざわざ4.5メートルの窯を作ったわけです。

……今思うと、「よく作ったなぁ」と自分でも感心します(笑)

さて、この長竹。

以前は自分で伐採していたのですが、ここでひとつ問題が出てきます。

私が主に使うのは「五寸竹」。

この「五寸」という言い方、今どきなかなか聞きませんが、竹の世界では現役バリバリの尺貫法です。

地面から約1.2メートルの高さの円周でサイズを測り、
一寸=約3センチ。

つまり五寸竹は円周15センチ。
計算すると、直径はだいたい5センチくらい。

「五寸=直径5センチくらい」と覚えておくと、ぐっと分かりやすくなります。

……で、この五寸竹だけを狙って自分で切り出せるかというと、

これが、なかなか難しい。

竹林に行けば、太さも長さもバラバラ。
「はい、五寸だけください」とは、そう簡単にはいきません。

そこで昨年は、長年竹を扱っている“プロ”にお願いしました。

するとどうでしょう。

「この辺にあるよ」と、まるで野菜を収穫するかのように、目的の竹を見つけてくるのです。

さすが専門職。
どこの竹林にどんな竹があるか、頭の中に地図が入っているようなものです。

ちなみに、竹藪の場所をあちこちで聞いてみたのですが……

まあ、教えてくれません(笑)

そこはやはり、“企業秘密”ならぬ“竹林秘密”のようです。

そんなわけで、五寸竹を100本ほど確保。

そして油抜き作業へ。

ここで大活躍したのが、息子のクルム。

なんと、油抜きから拭き上げ、干しまで――ほぼ一人でやってくれました。

五寸竹くらいの太さだと、片手でしっかり握れるサイズ。
右手で竹を引き上げながら、左手でサッと拭き上げる。

この“流れるような動き”ができる、ちょうどいいサイズなのです。

……が、これが六寸、七寸と太くなってくると話は別。

片手では握れません。

そうなると、拭き上げは両手作業。
つまり、「もう一人お願いします」という世界になります。

本職の竹屋さんでは、機械で竹を引き上げ、職人さんが両手で拭き上げるスタイル。

やはり、規模が違いますね。

油抜きを終えた竹は、いよいよ干場へ。

斜面に作った干し台にずらりと並べて、じっくり乾燥。

期間はおよそ半月。

ここまでくると、竹もだいぶ“いい顔”になってきます。

こうして長竹も、ようやく使える状態へ。

一本の竹がここまで来るのに、どれだけ手間がかかっているのか……
改めて考えると、「簡単に曲げたり割ったりしてごめんね」と言いたくなります(笑)

さて、いよいよ次は、この竹が作品へと姿を変えていく工程です。

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