先日、関東のお客様が九州旅行の途中に、わざわざ立ち寄ってくださいました。
いやぁ、ありがたいことです!
こちらのお客様、奥様が以前から私どものバッグをご愛用くださっている、うれしいお客様なのです。
今回は、ちょっと面白いオーダーのお話。
今年の春にご新築されたそうで、奥様は布を使っていろいろな物を作られるのがご趣味とのこと。となると、布やら道具やら、材料もいろいろ増えていきますよね。
趣味の道具というものは、なぜか自然と増えていくものです(笑)。
そこで、新しいお家に作られた整理棚にぴったり収まる竹かごを作ってほしい、とご注文をいただきました。
しかも、ただ収納できればいいというわけではありません。
中に何が入っているのか、ひと目で分かるかごにしたい!
なるほど、これは使い勝手も大切なポイントです。
まずは整理棚のひと升の寸法を教えていただき、それに合わせて製作に取りかかります。
……が、ここでいきなり竹を編み始めるわけにはいきません。
竹かごは、見た目の寸法だけで考えると、あとで「あれ? 入らないぞ!」なんてことになりかねません。
竹には張りがあり、かごの側面も板のように平らにはならず、少しふくらみが出るのです。
この、ちょっとしたふくらみが曲者。
そこでまず、コンパネを使って、整理棚のひと升と同じ大きさの箱を作りました。

その箱に試作したかごを入れてみて、寸法や収まり具合を確認します。
かごを入れて、確認して、また調整。
見えないところで、なかなか地道な作業をしております(笑)。
こうして、竹の張りやふくらみまで計算しながら、棚に気持ちよく収まるかごを目指して製作しました。
そして先日、お客様から実際に使っているお写真を見せていただきました!
なんと、あの整理棚に、かごがずらり。


布や材料、道具などが収納され、赤い布が掛けられたかごもあって、暮らしの中にすっかり馴染んでいます。

お客様からは、
「今回は、こんな風に使ってます。とても気に入っています。ありがとう」
とのお言葉。
いやぁ、これはうれしい!
作る前には、「このかごには何が入るのかな?」「棚に収めたとき、どんな感じになるだろう?」と、あれこれ想像しながら製作しました。
そのかごが、お客様のお家で実際に使われ、暮らしの一部になっている。
しかも、気に入っていただけたなんて!
作り手冥利に尽きるとは、まさにこのことですね。
私たちが作るのは竹かごですが、本当にお届けしたいのは、使う方の暮らしの中で役立ち、長く愛用していただける道具なのだと思います。
オーダー品は、寸法を合わせるだけでは終わりません。
その先にある使い方や、使う方の気持ちまで想像することが大切なのですね。
今回も、お客様からうれしいご報告をいただき、こちらまで幸せな気持ちになりました。
遠いところからお立ち寄りいただき、そして大切なオーダーをお任せくださり、本当にありがとうございました。
これからも、そのかごたちが奥様のものづくりのお供として、しっかり活躍してくれますように!
……さて、次はどんな「こんなふうに使いたい!」に出会えるでしょうか。
作り手の想像力も、まだまだ働かせなくてはいけませんね(笑)。

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