後継者育成事業 2026-2 初日

後継者育成事業

― 晴れ男、今年も面目躍如! ―

今年も始まりました、後継者育成事業。

4週間にわたって、土日を使った全8日間の講座です。

講座のほとんどは屋内での作業なのですが、初日だけは屋外で行う大事な作業があります。

そう、「竹磨き」です。

これまで十数年、この後継者育成事業で指導してきましたが、ありがたいことに、初日に雨が降ったことは一度もありません。

私は密かに「晴れ男」を自負しております。

ところが今年は、台風が接近中。

朝方まで小雨が降っているではありませんか。

「ついに来たか……」

長年守り続けてきた晴れ男のジンクスも、今年で終わりか?

それとも……

「今年の生徒の中に、よほど日頃の行いが悪い奴がおるんじゃないか?」

などと、失礼なことを考えながら空を見上げておりました(笑)。

午前10時頃までは霧雨。

「これは、いよいよ私の晴れ男伝説も終焉か……」

と思っていたら、その後は曇り空に。

そして午後には、なんと晴れ!

はい。

晴れ男の勝ちです。

今年も何とか面目を保つことができました(笑)。


まずは「竹磨き」から

竹細工をやったことのない方は、「竹磨きって何?」と思われるかもしれません。

竹の表面には、とても硬いガラス質の表皮が付いています。

この表皮が残ったままだと、染色しにくかったり、漆がうまく乗らなかったりします。

そこで登場するのが「磨き銑(みがきせん)」という特殊な道具。

これを使って、竹の表皮を少しずつ削り取っていきます。

実は、この最初の作業が最後の仕上がりに大きく影響します。

削り過ぎれば、作品の艶がなくなる。

かといって削り方が弱ければ、表皮が残って、まだら模様になってしまう。

「ほどほど」というのが、なかなか難しい。

……これって、何だか人生と同じですな(笑)。

強くやり過ぎてもダメ。

弱過ぎてもダメ。

何事も加減が大切ということでしょうか。


竹磨きが終わったら、次は竹ヒゴ

今年は、一人あたり10本ほどの竹を支給することができました。

午前中に5本ほど磨き終わったところで、それぞれ次の工程へ。

「竹ヒゴ作り」に入ります。

この作業は、みんな訓練校ですでに2年近くやっていますので、今さら一から十まで教える必要はありません。

とはいえ、こういう時こそ基本の復習です。

「竹の節を削るときの包丁の持ち方」

「脇を締めて作業することの大切さ」

「竹を剥ぐときの左手の使い方」

などなど。

いわゆる「基本の基の字」です。

長くやっていると、ついつい自己流になってしまうことがあります。

だからこそ、時々基本に戻る。

これは竹細工に限らず、何でも同じですね。

……などと偉そうなことを言っておりますが、私はというと、みんなに細かく指導するほど忙しくもありません(笑)。

少し手持ちぶさたになった私は、皆さんが作業して出てくる竹屑をせっせと片付けておりました。

先生も、なかなか大変です(笑)。


初日から、ありがたいことです

私の講座の初日ということもあって、この日は次から次へと来客がありました。

しかも、ありがたいことに、生徒たちへの差し入れまでたくさん頂きました。

本当にありがとうございました。

こうして、いろいろな方に支えていただきながら、今年も後継者育成事業がスタートしました。

雨になるかと思えば晴れ。

竹を削れば人生を考え。

教えるつもりが竹屑の片付けをしている。

そんな賑やかな初日となりました(笑)。

これから、このメンバーで8日間。

今年も楽しく、そしてしっかりと竹と向き合っていきたいと思います。

さて、今年はどんな作品が出来上がるのか。

そして私は、8日間ちゃんと「先生」をしていられるのか……。

こちらも乞うご期待です(笑)。

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