― 晴れ男、今年も面目躍如! ―
今年も始まりました、後継者育成事業。
4週間にわたって、土日を使った全8日間の講座です。
講座のほとんどは屋内での作業なのですが、初日だけは屋外で行う大事な作業があります。
そう、「竹磨き」です。
これまで十数年、この後継者育成事業で指導してきましたが、ありがたいことに、初日に雨が降ったことは一度もありません。
私は密かに「晴れ男」を自負しております。
ところが今年は、台風が接近中。
朝方まで小雨が降っているではありませんか。
「ついに来たか……」
長年守り続けてきた晴れ男のジンクスも、今年で終わりか?
それとも……
「今年の生徒の中に、よほど日頃の行いが悪い奴がおるんじゃないか?」
などと、失礼なことを考えながら空を見上げておりました(笑)。
午前10時頃までは霧雨。
「これは、いよいよ私の晴れ男伝説も終焉か……」
と思っていたら、その後は曇り空に。
そして午後には、なんと晴れ!
はい。
晴れ男の勝ちです。
今年も何とか面目を保つことができました(笑)。
まずは「竹磨き」から


竹細工をやったことのない方は、「竹磨きって何?」と思われるかもしれません。
竹の表面には、とても硬いガラス質の表皮が付いています。
この表皮が残ったままだと、染色しにくかったり、漆がうまく乗らなかったりします。
そこで登場するのが「磨き銑(みがきせん)」という特殊な道具。
これを使って、竹の表皮を少しずつ削り取っていきます。
実は、この最初の作業が最後の仕上がりに大きく影響します。
削り過ぎれば、作品の艶がなくなる。
かといって削り方が弱ければ、表皮が残って、まだら模様になってしまう。
「ほどほど」というのが、なかなか難しい。
……これって、何だか人生と同じですな(笑)。
強くやり過ぎてもダメ。
弱過ぎてもダメ。
何事も加減が大切ということでしょうか。
竹磨きが終わったら、次は竹ヒゴ
今年は、一人あたり10本ほどの竹を支給することができました。
午前中に5本ほど磨き終わったところで、それぞれ次の工程へ。
「竹ヒゴ作り」に入ります。
この作業は、みんな訓練校ですでに2年近くやっていますので、今さら一から十まで教える必要はありません。
とはいえ、こういう時こそ基本の復習です。
「竹の節を削るときの包丁の持ち方」
「脇を締めて作業することの大切さ」
「竹を剥ぐときの左手の使い方」
などなど。
いわゆる「基本の基の字」です。
長くやっていると、ついつい自己流になってしまうことがあります。
だからこそ、時々基本に戻る。
これは竹細工に限らず、何でも同じですね。
……などと偉そうなことを言っておりますが、私はというと、みんなに細かく指導するほど忙しくもありません(笑)。
少し手持ちぶさたになった私は、皆さんが作業して出てくる竹屑をせっせと片付けておりました。
先生も、なかなか大変です(笑)。
初日から、ありがたいことです
私の講座の初日ということもあって、この日は次から次へと来客がありました。
しかも、ありがたいことに、生徒たちへの差し入れまでたくさん頂きました。
本当にありがとうございました。
こうして、いろいろな方に支えていただきながら、今年も後継者育成事業がスタートしました。
雨になるかと思えば晴れ。
竹を削れば人生を考え。
教えるつもりが竹屑の片付けをしている。
そんな賑やかな初日となりました(笑)。
これから、このメンバーで8日間。

今年も楽しく、そしてしっかりと竹と向き合っていきたいと思います。
さて、今年はどんな作品が出来上がるのか。
そして私は、8日間ちゃんと「先生」をしていられるのか……。
こちらも乞うご期待です(笑)。


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